街は廃墟。何時まで、何処まで歩いても終わりが見えない。今日は暑いから陽炎が立って余計に先が長く見える。
「バスター、平気?」
振り返ると、頭があたしの上でこっくりと揺れていた。声に出す気力は無いらしい。あたしよりお天道様に近いから堪えるんだろうか。
じりじり焼けるコンクリートを避け、木陰の多い公園を選んだ。ゾンビ共の奇襲は怖いけれど、あのままだと二人共目玉焼きになりそうだったし仕方が無い。
「おい」
突然、木の上から声がした。あたしは勿論、バスターも一瞬で飛び退がって身構えた。しかし声はしっかりとあたし達を呼んだ。「お二人さん」と。
「何さ、同志か。吃驚させないでっての」
「すまんね、ここで隠れてんだ。近くに居るから気をつけな。・・・なあ、あんたらに頼みがあるんだが、聞いてくれるかい?」
男は食糧と武器を交換したかったようだ。けれど生憎あたし達には役立てる手持ちが無い。寝袋ならとバスターが持ち掛けたが、要らないと言う。
「そっちのでかい兄ちゃんと交換でも良いぞ」
「こいつ役に立たないよ」
今度はあたしが首を振った。
ぎゃあ! 急に悲鳴が上がった。男がびくりと身を竦め、さっきの奴らだと言った。あたしは咄嗟に肩掛けザックをバスターに投げつけ、
「あんたが持ってな! あたしが行く!」
駆け出す。汗が目に入って痛い。擦るのがもどかしくて瞬きで追い出す。
居た! 子供だ。走る足がよたついている。後ろにはゾンビが二体。――いける!
「坊や伏せなッ!!」
叫んだのと同時に子供が地に伏せた。あたしの言葉に従ったのではなく、足が縺れて転んだようだがどちらでも良い。あたしはもうその時には跳んでいた。
狙いは見事に命中、ゾンビ共の側頭部を蹴り抜いた。勢いのまま地面を転がったあたしをバスターが助け起こす。
「大丈夫か? シェーラ」
「平気さ。それより、お腹空いたね」
体力100→95/食糧100→97
アイテム:治療薬、寝袋
今日のS:【戦闘】ゾンビに追いつかれそうになっている子供を発見! 助けるなら5のダメージ。助けなくても君を責める者はいないだろう・・・君の良心の他には。いずれにせよ食糧:-2 http://shindanmaker.com/235938
今日のB:【探索】ゾンビ撃退の戦力を欲しがっている生存者に遭遇。何か武器(【戦闘】ダメージを軽減するアイテム)または同行者を譲るなら食糧9をくれる。いずれにせよ食糧:-1 http://shindanmaker.com/235938
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