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夢を見ましょう

インクに浸したペン先で、そっと、静かに。

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ゾンサバ #3

「これ、豆の味じゃないよね」
 あたしの目の前で、スプーンからぽたぽた垂れ落ちるスープ。そしてその中に浮かぶ豆。ひよこ豆とか言う名前だ。だが今問題なのは豆の名前ではない。バスターは首を傾げ、あたしの缶から一口掬ってスープを飲んだ。途端彼の眉が顰められ、ぺっと傍らにスープが唾ごと吐き捨てられる。
「腐っている」
「やっぱ? 他のもヤバいかも」

 結局、持っていた食糧の一割はダメになっていたらしい。この間から暑い日が続いていたからか。所詮は拾い物、缶自体に傷がついていたりしてそこから傷んでしまったようだった。残った無事な食糧さえ、またいつダメになってしまうか。定期的に中身を点検しないとダメね、とあたしが伸びをした瞬間。

 ゴッ。

 重い音が耳元を掠めて、あたしの前方で地に弾んだ。弾け飛んだ石と刔れた地面。続けざまにヒュン、ヒュンと飛来する音を聞き、食糧を掻っ込んで袋の口を縛った。
「行くよ、バスターッ!」
 ゾンビが投石をしてくるなんて初めてだ。道具を使えるほどの頭を残しているのか。振り向いて確かめたところ、後方の建物の屋根に人影が見えた。一匹が指示を飛ばし、他の奴らが石を投げてくる。どうやら手投以外にパチンコのようなものを使っているのが窺えた。
(ゾンビのくせに生意気な奴!)
 とは言え、下方のあたし達は段違いに不利だ。三十六計逃げるに如かず。飛び散る石の破片を無視して走り抜ける。

 急に、あたしの後ろでバスターの体が傾いだ。振り返る暇が無かったからそのまま走り続けたけれど。――射程範囲外まで逃げて、彼の背中を確認したら、裂けて血が溢れていた。
「ちょっと、やだ」
「大丈夫」
「どこが!」
 バスターのシャツを破り裂いて止血しながら、あたしはその背に額をつけた。
「・・・守ってあげらんなくて、ごめんね」


体力95→90/食糧97→86
アイテム:治療薬、寝袋

今日のS:【ACD】食事に妙な味。食糧が一部痛んでいた! ゾンビの悪臭に満ちた世界だ、気付きにくいのも無理はない。「現在食糧の1割」点の食糧を失う(端数切り捨て)。

今日のB:【戦闘】厄介なことに、知性を残したゾンビが投石で遠距離から襲ってくる! 5のダメージ!(この戦闘ではバット、日本刀、チェーンソーの効果を受けられない) 食糧:-2 http://shindanmaker.com/235938

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こちらは一次創作サイト Dreaming moomoo のブログであります。サイトへは上プラグインのリンクよりおいで下さいませ。
尚、当ブログ内に掲載されたSS、イラストの著作権は早蕨紫苑に帰属します。

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