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夢を見ましょう

インクに浸したペン先で、そっと、静かに。

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れ・みぜらぶる

前回「息してない」と言いました私の愛機、携帯ちゃんですが、本格的に息をしていないことが発覚しました。と言うか、何か、あの後色々したのがトドメになったようです・・・。
言わばあれです。頭を打って昏倒しかけ、「う・・・ぐっ・・・」とか言ってる相手を、「大丈夫か!? 傷は浅いぞ! 気をしっかり保て!!」と思いっ切り揺さぶったら流石に死んだ、的な展開だと認識してます。
ですよねぇえ死にますよねぇえ! 大丈夫泣いてなんかないんだからー!!

と言う訳で、これもう買い替えるしかないよなあ、と携帯のラインナップ調べたりしてたのですが、今って何処もみんな、スマホかそれに似た機体ばかりなのですね。
体質上、保湿クリームやらオイルやらを相手取って戦わねばならない身故、液晶にタッチするタイプのデバイスは苦手なんですよ・・・。
出来ればその、折り畳み形式でですね・・・いやあの、液晶触らないなら別にオープンタイプでも良い、のでしょうけども、その・・・あの・・・出来れば、落としたり蹴飛ばしたりあまつさえ間違って踏みつけそうになった時に液晶がフルオープンだと割れそうじゃないですか・・・。
人間、自分の短所を理解し、先だってそれが命取りにならないような手を常に講じておくべきだと思います。
粗忽者の私ですよ。命の次に大切であろう眼鏡を、「眼鏡何処いっ\パキッ/あ?」と言う、今日日漫画だってやらないようなネタをやった私ですよ。
落とさないはずないですし。最近は出不精故にマシでしたけど、以前は頻繁にアスファルトに落っことしてた私ですよ。明らかに割りますって。

そんなこんなで、買い替えにしても色々と大変みたいです。
携帯一つでこんなに苦労する世の中になるなんて・・・思ってもみなかった。
こう言うの、泣きっ面に蜂って言うんじゃないでしょうか。


苦労すると言えば、I-gnisの14話を上げるのに際し、全話分の誤字脱字、文章校正をしてます。何故二桁になる前に済ませておかなかったのか。
そして何故、最初から書式を統一しておかなかったのか!
一応以前分は全て終わり、現在新話の構成を作ってる所なので、もう少しでアップ出来る、んじゃないかな・・・と。

・・・大丈夫、書き溜めた15話の冒頭と、JP10話が携帯がおじゃんになると共に消えることなんて、屁でもないん・・・だから・・・。
I-gnisは良いにしても、JPの方ヤバいです。私、ちゃんとメモリーカードにログ取っといたろうか・・・。
もし取ってなかったら、一縷の望みを懸けてwingちゃんに頼るしかないのです。メール、保存していてくれることを祈るしかない・・・。
早い所携帯買い替えて、連絡を取らないといけませんね・・・無視してると思われてたらどうしよう!


と、こんな感じで波乱万丈です。携帯何とかしない限り安息が来ないのに、買い替える手続き面倒臭い・・・。
だとか言ってられませんね! 少なくとも、更新は近い内に頑張ります。
拍手もぱちぱちありがとうございます!
プチアンケもぽちっとして下さり、感謝しております・・・I-gnisもう直ぐ上げますので!

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心に綴るよしなしごとを、

残念ながら、徒然草の冒頭暗記はうちの学校にはありませんでした。
普通、徒然草やら方丈記やらは、暗記させて然るべきだと思うんですがね。
なら自主的に覚えよう、と言う気は、不幸ながら無かったようです。
あれは暗記することが目的じゃなくて、興味のきっかけになることが目的なのだと思いますが。
そっちの方も、私には無かったんだなあ、無念。

よしなしごとと言えば、特に伝えることの無いブログと言うのは、正によしなしごとじゃないですか。
由無し事、つまらないこと。理「由」の「無」い「事」。
ケータイを水に落としまして、と言うお話は、前回したと思います。
何日経っても一向に復活する気配を見せないので、こいつ息してないんじゃないかと。
取り敢えず復活するのかしないのか、その可能性は全くゼロなのか否か。
それだけでも確認しようと思って、ソフバンショップまで赴いてきました。
結局ちょっとした話しか聞けなかったのですが、ドライヤー当ててたら若しかすると復活するかも、とアドバイス頂けたのでやってみようと思ってます。
ところで、こういう時って温風を当てるのか、冷風なのか。どっちなんでしょうね?
温風当ててたらケータイ壊れそうな気もするんですが、乾かすのって温風でしょう。
でも壊れそうだし、冷風だと乾かないのかもしれないし・・・堂々巡り。
嗚呼無情。

復活しなかったら、ソフバンじゃなくてあーうーに変えても良いのかもしれない・・・。
けど、そうするとデータの移行は出来ないのだろうか。そこの辺りも、また行った時に訊かないといけないのか。
ケータイショップの店員さんに、余所のキャリアに乗り換えるの如何したら良いの?って訊くのは、何かその、凄い苦行だと思うんですが。
そっち行って訊けよ!!!みたいな気分になるんじゃないのかしら・・・。
なんてことをつらつら考えながら、新しくケータイ変えるなら何が良いかなあ。
やっぱり赤いケータイが良いなあ。折りたたみの。

ああそうそう、前回の日記と言えば、あの花火。
あれ何がどうなってるのかと思いきや、どうやら花火大会だったそうですよ。
10月に花火?と思いましたけど。花火だそうです。
こんな寒いのに、花火見上げて皆満足だったんでしょうかね・・・。

寒いで思い出しましたが、今日は体温変動期な為に外出凄く辛かったんですよ!
若干風邪気味だし。寝起きが特に不味い。喉が痛くて熱っぽい。くしゃみも出る。
この時期乾燥しますからね・・・風邪引かないよう、お気をつけ下さい。

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人生は不測の事態の連続である。

そも、未来の予測など本来出来ぬ相談なのだから――。


・・・と言う書き出しですが、見事予測のつかぬ事態を引き起こした、私です。
ケータイをトイレに水没させましてね・・・。
とんだことですよこれは。咄嗟に拾い上げましたけど。
惨状にならなくて良かったとしか言いようがないです。
一応追い討ちのように水洗いしたり、綺麗に拭いたりしましたが、一旦電源が点いた後は沈黙を守っている現状。
いや元々、ネットに繋ぐと5分保たないレベルまで電池パックが疲弊してるんですけども。
ネット繋がる!?繋がるね、よし!と思った矢先に真っ暗になりましたからね。

今、乾燥材と一緒にタオルでくるんでおねんねしてます。まあ可愛い寝顔・・・。
多分全部乾いたら無事だと思うんだけどなあ。
変な所に水は入り込んでないと思うんだけどなあ。
いまどき、防水って言われてなくても、ケータイって結構防水だと信じてるんですけど。
ぶくぶく沈めたわけでも無し・・・ちょっとぼっちゃんと落としただけじゃないですか。
充電差し込み口に水が入っちゃったらしくて、充電出来ない以上、再度中身を確かめることも出来ないんですよお。
このまま充電出来ないままだと、確実におジャンです。
大抵のものはメモリーカードに入っていて、恐らくカードは無事だから良い。
問題は、既に2章まで書き溜めていたI-gnisの原稿と、JPの原稿、それに諸々のネタメモですよ。
時間は掛かっても良い。お願いだから復活して下さい。僅かな命でも良いから!
そしてこの期に及んで、ケータイ新しくしよう☆とか言えないですよ・・・。


それはそうと、今、外で花火が上がってるらしいんですね。
ドォン!ドォン!とずっと。爆発音が。
多分花火だとは思うんですが、何故今この時期に。
最早爆発音としか言いようがないんですが、時折「ぱらぱらぱら」って言う所を聞くに、多分花火。
しかし煩い・・・何だ、どうしたんだ。何でこの秋口に花火を上げる必要性があるんだ。
誰か海岸で馬鹿やってるでしょうか。
打ち上げ花火は海岸で上げてはいけない類の代物ですよ、若人たち。
まだ宵口だから閉口するレベルで済みますけど、いや済みませんけど、煩いから・・・。夜にやられるよかマシですよ。ね。

・・・いや、しかし煩いな・・・。

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色々弄りました。

PCサイトの方は、実は昨日の内にリンクも弄ったりしていました。
リンク切れのサイトを取り外させて頂いたり、バナーを貼り替えたり。
ケータイサイトの方でも、こちらのブログが表示されるようにしておきました。

・・・ひとこと機能無くなっちゃったのが地味に厳しい(笑)
ちょっとした生存報告はアレの方が楽ですよね、場所取りませんし!

あ、拍手のお返事は一つ前の記事でさせて頂いてます。
13話は本当全然進まなかったので、温かい励まし頂けて心底ありがたかったです・・・。


さて、10月に入ってめっきり秋めいてきましたよね・・・。
気温ががくっと下がって、夜は寒いくらいなのです。Tシャツで寝ていたら風邪頂きました。私は免疫力に頼る前に、さっさと風邪薬を飲んじゃう派です。

同時に夜更けが早く、朝が遅くなってきました。でも夕焼けは綺麗だなー!
秋の夕焼けって本当何であんなに綺麗なんでしょうね。
秋は夕暮れと言われるだけのことはあるな、と思います。千年以上昔から美しさの変わらないもの、と言うよりも、そんな昔から人間の心には「美しい」と感じる感性が備わっているんだなーとしみじみしちゃいます。

まあ、あの、秋なので天高く馬肥ゆる時期でもあるんですけど。
そんな中、じわじわ痩せている私は危険なのであります。体重増えても良いから、筋肉を下さい神様・・・クリスマスプレゼントに!
ゲームの中みたいに、脂肪100gと筋肉~gとか交換出来たら良いのに・・・。

ゲームと言えば、ひつじ村というゲームがずっと前にDSとPSPで出ていて、どちらもプレイしてるんですが、あれやってると時間が非常に素早く過ぎていきます。
五時間くらい余裕でプレイ出来て困ります。延々と動物を管理し、農作物を作っていくゲーム。楽し過ぎて・・・この・・・時間喰いが!育成ゲーム大好きなんです。ストーリーも無くって良いから、延々と動物繁殖させていたい。

それと同時に、3DSで出ている世界樹4も気になってます。あれ、5?
今回そこまでぐっとくるオッサンキャラが居ないんですが、代わりに女の子が可愛い。カースメイカーの子とか、どう考えても病んでて可愛いです。
世界樹、未だ3もクリアしてないんですけどね・・・。二階層のボスが倒せない。ビビりで卓ティクス苦手な渡しいには、レベル上げすら辛すぎるゲームです。でも楽しい。


Junk potは職業分かり易いように出来ているというか、元々職業からキャラ作ったお話でもあります。
軍人、忍者、医者、科学者・・・みたいに。
I-gnisがファンタジックジョブを得たら何になるだろうなぁ・・・。
イグニスは剣士?ソードマンかと思いきや、銃系も使えるマルチファイター。
イーガルはまんまガンマンでしょうね。シューター?ガンマン?パイレーツでもいいなあ。
エースも射撃ですがこっちはスナイパー。必中率底上げするとすごいよ!的な。
ブローは防御力的にファランクスタイプなんですが、あいつ突撃するからな・・・。
カールズはトリックスター?奇襲が得意なタイプって何だろう。ビーストマスターとか面白いかも。

そしてアキラさんがヒーラーで、ユイリさんがカースメイカーって言うか黒魔導師ポジ。
ミズキさんは魔法特化の特殊系。召喚系っぽい感じがします。
カシイさんが盾役。攻撃引き受けて、片っぱしから弾いていったらカッコイイな。
マツウラさんは・・・うん、あの、・・・うん。

以上!ジョブ推察を終わります!

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10/2 拍手レス

拍手とメッセージありがとうございました!
お手数ですが、続きにお返事畳ませて頂きました。

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ブログを変えました。

今まではPC/ケータイサイトは両方別々の媒体で日記を更新していたのですが、これからはいっしょくたに更新できます!
何故もっと早くこうしなかったのか、と問われるとどうしようもないです。何故でしょうね・・・。

一部の記事は移植してありますが、基本的にログは残していません。
・・・無理です、あれを全て手作業で移転するなんて、絶対に無理です!
PCサイトの方はHTML形式で残しておこうかと思ったのですが、過去ログなんて読み返すの自分だけじゃない?と思うと、取り払ってしまった方が良いかな、という結論に。

PC版のお客様、お遊び日記の方はちゃんと残してあります。
diaryの後ろ、★の部分から飛んで下さい。


見辛い、重い、表示されないなどの問題がありましたら、メールフォームなどからご連絡下さい。この記事へコメント下さるのでも構いません。
うう、漸く移植出来た・・・結構大変だったんです、これ・・・。

拍手のお返事は、また明日以降させて頂きますね!

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ゾンビサバイバル #24

 その男に出会ったのは市街地のとある住宅密集地だった。正確にはその内の一軒の、厳重に戸締まりがなされた家が彼の根城だ。明らかに人の気配のするそこに目をつけたのは、あたし達の食糧袋の中身が乏しいからに他ならない。あわよくば幾らか分けてもらう腹積もりだったのだが、これがとんだケチ野郎。
「お前らにやる物なんて一つも無い! 大体、ゾンビに用なんて無いんだ!」
「俺達はゾンビじゃない、人間だ」
 こんな相手にも穏やかなバスターの声音でも、男の警戒心は容易には解けないらしい。あたしが居てもやれることが無い上、寧ろ逆効果になりかねない為、ここはバスターに任せて探索に回ることにした。見た所男は武器を持っていないし、それならバスターが大怪我を負うことなど先ず有り得ないからだ。鍵付き防衛ハウスを離れ、バットを肩で弾ませながら周囲を見渡し歩く。閑静な住宅街だ。ゾンビの気配も無い。
(多分どっかに隠れてんだわ)
 奴らは神出鬼没だ。知らない内に集まり襲い掛かってくる。全く厄介な連中だと思う。

 三ブロック程歩いた所でコンビニを見つけた。窓ガラスがまだ残っているのを見るに、荒らされていないのかも知れない。一縷の期待を胸に中へ入り込んだが、どうやら世の中そう上手くはいかないようだ。外観の綺麗さに比例して中も空っぽだった。きっと殆どはここの住民達に持っていかれてしまったのだろう。
「何だ・・・期待ハズレ」
 落胆の言葉を一つ残し、バスターの元へ戻ろうと思って――気がついた。

 何故、こんなに暗い?

 日が落ちるには早過ぎる。夕方とは言え、まだ夕日は地平線に掠ってもいないはずだ。なのに何故。答は簡単だ。振り向いたあたしの視界、窓ガラス一面に張り付くゾンビの群れ。
「だからこいつら嫌いなんだッ!」
 一体何処にこれだけ隠れていたのやら、先程まで静かだった町並みが俄かに咆哮でどよめいた。仕方無くあたしはバットを構える。ガラスが割れ、外のゾンビが中に雪崩込んできた。
「うりゃああああああっ!!」
 雄叫び一閃、振りかぶったバットがゾンビの頭部を潰す鈍い感触が掌に伝わり、気色悪さに背筋が寒くなる。とは言え、いちいち震えているわけにもいかない。悍気を奮う間も惜しみ、次々に迫るゾンビを沈めていくが、
「やだもう埒が明かない!」
 ――数が、多い。一人で捌き切れる量では最早無い。バスター・・・あいつが居たら、あたしを引っ張り出してくれるんだろうか。足を取られ転ぶ前の一瞬、やけに長い走馬灯みたいな一瞬の間に、あたしがそんなことを考えていた刹那。

「シェーラ!」

 聞き慣れた声と、見慣れた腕が、あたしの前に降って湧いた。考える暇も無いままあたしはその腕を掴み、腕はあたしを軽々と引き上げて、ゾンビの群れから引きずり出した。
「走れ、シェーラ、逃げよう」
 うん、と頷いたあたしの手を取り、バスターが走り出す。ふらついた足で半ば引きずられるようにあたしも走り、やがて街を抜けた辺りで漸く立ち止まった。肩で息をする二人は、どさりと地面に倒れて暫くは無言であった。

「・・・ありがと」
 沈黙を破ったのはあたし。謝礼を聞いたバスターはにっこり笑う。この顔は好きだ。
「で・・・あたしの方はからっきしだったけど、あんたは?」
 照れ隠しに話題を逸らしたのだけれど、これは案外功を奏し、彼はそうだったと掌を打ってからザックの口を開き、中を見せてくれた。缶詰の他、果物や野菜が増えている。新鮮な果物など久々にお目に掛かった。
「美味しそぉ」
「これは直ぐ腐ってしまうだろうから、今食べてしまおうか」
「賛成! あーっ美味しそう美味しそう!」
 ボロボロの身体に染み透る水分と甘味。その味が妙に美味しく感じられた。

体力13→5/食糧23→26
アイテム:安全靴、バット/銀色の鍵(クリアフラグB)
※安全靴:【探索】時食糧減少を1点抑える(最低1)
※バット:【戦闘】時ダメージを1点軽減(最低1)
※ハーフゾンビ化(シェーラ):永久にゾンビ化しない、同行者を持てない

今日のシェーラ:【アクシデント】ゾンビを恐れるあまり、立て籠もって食糧を独り占めする男を説得できるか? 今が17時~深夜1時なら成功、食糧+5。それ以外なら銃で撃たれ7のダメージ!
(判定→成功)

今日のバスター:【戦闘】廃棄されたコンビニを探索、収穫はなく出ようとするがなぜか外が暗い・・・? いや違う、窓にべったりとゾンビたちが密着しているのだ! 9のダメージ! 食糧:-2
http://shindanmaker.com/235938

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ゾンビサバイバル #23

 轟々と唸る水流。ここはそんなに流れの強い川ではなかったはずなのだが、折しも夜中降り続いた雨で水嵩が増したらしい。下流に向け、まるで竜の進撃のように波が駆け降りていく。
 そもそも、何故こんな危険な場所を渡る羽目になっているのか。元々川には木の橋が渡されているはずだった。粗末なものだったが穏やかな川には似合いの橋。けれども水嵩が増え、それはあっという間に流されてしまったらしい。事実、あたし達が辿り着いた時には橋など跡形も無くなっていたのだから。しかし跡形も無く、というのは事実ではなかった。橋の手摺りにされていたロープだけが辛うじて残っていたのである。それだけが今や命綱というわけだ。
「あっ」
 川の中程で急にバスターが声を上げたものだから、あたしも思わず「ひっ」と情けない声を上げてしまった。照れ隠しを兼ねた藪睨みも、その矛先に途方に暮れきった顔があるので気を削がれてしまったけれど。
「・・・何よ?」
「薬、流されてしまった」
「馬鹿ねほんと」
 所詮いざという時の保険だ。今失っても痛みは無い。それでもすまなそうな顔をする彼を、川から上がったら一番に殴ってやろうと思う。

 川を抜けた先は森。その先には小さな学校がある。ここらは自然が多いから子供の教育には持って来いだろう。
「シェーラ、少し休もうか」
 あたしに殴られた額を摩り摩り、バスターが言う。瘤になる程は殴っていないのだから、まだ手を離さないのは彼のひそやかな意趣返しのはずだ。
「まーちょっと寄ってっても良いわよね」
 木々の合間から見える赤い屋根を目指し、進む。珍しい木造のこじんまりした学舎。ここまではゾンビの手も届かないのか、綺麗なものだ。川に囲まれた環境も幸いしているのかも知れない。中も埃っぽいだけで荒らされた様子も無い。
「ここなら安全だったろうに」
「皆家に帰りたがったんでしょうよ」
「・・・」
 残念そうに肩を落とすそいつを無視して、椅子の一つにどっかと座り込んだ。今更選択の当否を嘆いても無駄だ。けれど優しいこいつは、何時までもその間違いを悔やむだろう。
 ・・・暫く一人にしてやろう。そう思って、彼を残して校内を漁りに出掛けた。めぼしい場所を埃に噎せながら探し回る。そうしていれば考えないで済むからだ。
(あいつから離れたのは、悲しみに暮れるあいつを、あたしが見ていらんないからさ)

 ――結局、戦利品は鉄製のバット一本だった。食糧の類が残っているわけは無いと思っていたし、武器になりそうなものがあっただけマシだ。ズルズルとバットで床を擦りながら教室を覗く。バスターは随分回復したようだった。あたしに気づき、にっこりと笑って見せたからだ。
「余計物騒になったな」
「何ですってえ?」
 バスターへバットを振り上げる。勿論冗談――半分は、だけれど。笑いながら防御を取る彼の、無防備な脇腹へフルスイング・・・寸でで止める。笑うあたしに、バスターは額の汗を拭ったようだ。
 日が暮れ始め、窓からオレンジの光を長く伸ばし出した。ここで長居している場合ではない。あたし達の目的地はまた別にあるのだ。
 病院警護。外敵から施設を守ってほしいというお触れを耳にしたのは最近だった。尋ねるまでも無く、行くと言うバスターに溜息を吐いた記憶が脳裏に浮かび上がる。
 とは言え、屋根も簡易ベッドも綺麗なシーツも暖かい炊き出しもあるのは魅力に違いない。結局メリットにあたしも負けた。院長からの「素性は問わない」という御達示も、今のあたしには有り難かった。それでも一応、ボロいマントを用意するつもりだけれど。
「ほら、さっさと行かないと。夜になったら襲撃者と鉢合わせかねないかんね」
「分かっている」
 あたしら二人の影が、長く伸びながら道の先に揺れた。



体力13→13/食糧29→26(更に#病院警護で-3)→23
アイテム:安全靴、バット/銀色の鍵(クリアフラグB)
※安全靴:【探索】時食糧減少を1点抑える(最低1)
※バット:【戦闘】時ダメージを1点軽減(最低1)
※ハーフゾンビ化(シェーラ):永久にゾンビ化しない、同行者を持てない

◆アイテム超過→治療薬をアクシデントで失い、バットを得る

今日のシェーラ:【探索】学校の用具置き場を捜索。バット(【戦闘】で受けるダメージ常に-1。最低1点は受ける)を得た! 実に手になじむぞ。食糧:-2

今日のバスター:【アクシデント】川を渡る途中、持ち物が流されてしまう。アイテムひとつを失う(持っていれば)。持っていなければあなたが流され、8のダメージ! いずれにせよ食糧:-2
http://shindanmaker.com/235938

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ゾンビサバイバル #22

 夢を見ていた気がするのだが、覚えていない。急に揺り動かされたせいで不定形にはなったけれど、見ていたのは確かだと思うのに。そんなことをぼんやり思いながら目を開けた。朝日・・・いや、この日の高さはもう昼近いはずだ。意識は目の前のコンクリートを焼く太陽光から、あたしをゆさゆさ揺すぶるバスターへ移る。くぁ、と欠伸をしたあたしに、そいつは困った顔で耳打ちした。
「ゾンビに周りを囲まれてるぞ」
 ――そういうことは早く言いなよ!

 幸いにもこのねぐらには地下室があり、その地下室から外へ出る扉もあった。家屋自体を取り囲んでいたゾンビ共もこちらはノーマーク。抜き足差し足で逃げながら、自分達の姿を想像しては笑いを堪えるのに必死になった。
「・・・あいつらが馬鹿で良かったね」
「全くだ」
 目覚めてから取り囲まれていることに気づいて蒼くなった、と笑うバスターを肘で小突く。笑えるのは無事脱出出来た安堵感からだ。とても良いことだと思うが、揶揄ってしまうのはご愛敬。
 ぎゅるる。
 唐突に、正午には似合いの音が鳴り渡った。辺りに音源は見当たらない。・・・ただ一人、目の前のこいつを除いては。
「バスター、今の」
 珍しく、彼の顔が真っ赤になっていた。口元を片手で覆い、きまり悪げに視線を逸らすというテンプレートな反応は、先程抑えた笑いを再点火させるに十分な威力で。
「あははははははっ、凄い音だったねえ!」
「シェーラ、笑いすぎだ、っ」
「しかも照れちゃって、あはははかーわいいったら、あはははは!」
 大笑いし過ぎて零れてきた涙を拭いながら、そういえばこいつが腹を空かせた様子を見せたのは初めてだと気がついた。何時も空腹を訴えるのはあたしが先で、バスターからは一度も無い。食糧も特別多く食べてはいない。実はずっと空きっ腹を抱えていたのだろうか。
「馬っ鹿ねぇ、あんた。さ、早く昼飯にしよう」
 今日は沢山、少ないながらに何時もより多めに食わせてやろう。


体力13→13/食糧32→29
アイテム:安全靴、治療薬/銀色の鍵(クリアフラグB)
※安全靴:【探索】時食糧減少を1点抑える(最低1)
※治療薬(ゾンビ化回復/使い捨て)
※ハーフゾンビ化(シェーラ):永久にゾンビ化しない、同行者を持てない

今日のシェーラ:【アクシデント】大量のゾンビに隠れ家周辺を囲まれている! うまくやりすごし脱出できるか!? 今が午前10時22時ならダメージなし。それ以外なら9のダメージ! 食糧:-2

今日のバスター:【休息】異様に腹が減る・・・いや、欲しいのは普通の食べ物だ。まだ大丈夫、ゾンビにはなっていない。と自分に言い聞かせつつ「現在HPの1割(端数切り捨て)」点の食糧を失う。
http://shindanmaker.com/235938

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ゾンビサバイバル #21

 唐突だが、話をしよう。あたしの家族の話だ。
 両親は離婚していて、あたしは母親と、弟のロビンは父親と暮らしていた。そして母親が死んで身一つになった時から人生経験と称して流浪するようになり、早二年。それなのに、碌でも無い人生を歩んでいるあたしだけが生き残っている現状なんて、笑ってしまう。父親の安否は不明だけれど、ロビンがあんなことになっている以上無事では無いのだろう。案外呆気なく天涯孤独になってしまったものだ。

 然るに、バスターにも同じく家族が居るはずだ。故人であれ存命であれ両親は確実に居る。けれどもあいつが家族の話をしたことは無かった。単に聞かれないからしなかっただけなのかも知れないが、ロビンの一件の時でさえ、あいつは身の上話をあたしにしていない。だから避けているのだと感じていた。
 あたしの知るバスターの全ては、あいつが馬鹿で、元軍人の癖に戦うことも出来ないお人よしというだけだ。

 そんな数少ない情報に新たな潤いが齎されたのはひょんなきっかけからだった。偶然にも荒らされずに残った高架下の壁が、生存者の災害掲示板代わりにされているのを見つけたのだ。落書きに紛れてはいたが間違い無く家族の安否を尋ね、連絡を乞い、再会を願うものである。

 ジェニーへ フランチェスカの家で待ってる、早く会いたい ママより
 シド 午前7時 鉄塔下にて毎日待つ ジョン
 ・・・エトセトラ、エトセトラ。

 数え切れない書き込みを何気無く追っている最中、ふとバスターを見たら一点を凝視したまま動かなくなっていた。
「何よ?」
 傍らから見上げる。随分高い位置に書かれた書き込みだ。こいつの目線と同じ位置、つまり同身長。相当でかい。

 バスター、連絡を請う
 キセキレイが死んだので援護求む ブレイズ

 あたしの怪訝そうな表情を見て取ったのだろう。こいつはカエルを呑んだような顔をして書き込みを指でなぞった。
「これは兄のものだ」
「えっ。あんた兄さん居たの?」
「同じ軍人だった」
 表情は少し苦くなった。兄との折り合いが良くないのかも。きっとこいつと同じような体格をした、こいつよりもずっと軍人らしい兄貴なのだろう。
「キセキレイが死んだって?」
 そこだけ意味が解らない。鳥が死んでも援護は要るまい。
「・・・暗号だ。足を、怪我したのだと」
 致命的だと思った。このご時世、足が悪くて生きてられる程甘くは無い。弾が五発入ったロシアンルーレットみたいなものだ。ならば援護に行くのかと問う。バスターはまだ渋い顔だったけれど根が優しいのだ、放ってはおけないらしく。結局あたしにもついて来てくれと頼んできた。勿論ついて行くに決まっている。
(ここでサヨナラかも知れないんだから)

 書き込みの下には良く分からない図形が添えられていたが、彼曰くそれは地図らしい。兄弟にだけ通ずるものなのか、軍のものなのかは知らないけれど。その地図に依れば彼の兄はカールトン通りのとある家に身を潜めているらしい。
 訪れてみた家はこじんまりとしていた。しかし窓には鎧戸、玄関階段にはオイルが撒かれ、小さいながら要塞の体を成している。
「わーお。あんたの兄貴ってロバート・ネビル博士?」
「はは、そうだったら治療薬を分けてもらえそうだな」
 密に生え揃った植え込みの、実は通れるようになっている部分を抜け、家の裏手で地下室へのドアを探した。ここから来訪を知らせろという指示らしい。けれど呼び鈴らしき紐を引いても反応は無い。
 あたし達が顔を見合わせた、その途端。扉の向こうで低い声が問うた。
「ヒバリ舞う空、王は何処ぞ?」
 ぽかんと大口を開けたあたしを差し置き、バスターが答える。
「虹の根元に」
 カチリと音がして、それからゴトゴトと重い物の動く音。次いで静かに扉が開いた。

 家主のネビル博士・・・もとい、ブレイズという男は想像に違わぬ人物だった。バスターより彫りが深く厳格な顔立ちで、性格を良く表している。バスターを柔とするなら彼は剛であり、なるほど兄弟の不仲も頷ける。要は馬が合わないのだ。
 ブレイズの出してくれた薄味のコーヒー(それでもコーヒーが飲めるなんて贅沢だ)をちびちび飲みながら、あたしは彼とバスターの会話へ耳を澄ませる。偉大なる軍人はハーフゾンビのあたしを信用出来ないらしく、話し合いに参加する権限を与えてくれなかったのだ。代わりにコーヒーはくれたけれど。

「あんなのを連れているなど正気か?」
「シェーラはまともだ。意思もある、問題は無い」
「だが奴らと同類に変わりない。ここで別れろ、食糧を分けてやるからこの先は一人で行ってもらえ」
「兄さん」
「バスター、聞き分けろ」

 コツコツと苛立たしげに杖で床を叩くブレイズを前に、バスターは黙り込んでしまった。
 ――正直、一人で行けと言われる予想はついていた。だからその選択をあいつが受け入れたなら、あたしは一人で行くつもりだった。元々一緒に居なくてはならない仲ではないし。
 けれど、バスターは力強く首を振った。
「嫌だ。シェーラを一人では行かせない」
「おい・・・何を言ってる」
「兄さんこそ何を言っている? あんな姿でも彼女は気丈に生き、戦っている。辛いだろう、好きでなったわけじゃないんだ。でもおれは気にしたことなど無いぞ。彼女は彼女だ、シェーラなのだから。
 おれはこの先も彼女と一緒に行く」
 こんなに主張を押し出したバスターを、あたしは見たことが無い。それは兄貴も同じだったのだろう。鳩が豆鉄砲喰らったような顔をしているから。それに多分、あたしも同じ顔をしているはず。
 行きずりの縁で出会い、成り行きで共に居た。戦えない彼を補う役割をあたしが担った。土に放り出した種に水をやったことなど一度も無い。どちらかが消えれば片方は先に行くだけの関係だった。けれど今、種が芽吹いていたことを知った。いつの間にかあたし達は共同体へと意識を変えていたらしい。
 バスターは立ち上がり、あたしからコーヒーカップを取り上げて手を掴んだ。
「行こう、シェーラ」
 それは頷かずとも連れてゆかれそうな声色で。しかし兄貴の方を振り返った彼の声は、やはりいつも通り優しかった。
「・・・また会おう、その時も二人で会いに来る」
 見送るブレイズの表情は苦く、あたしを見下ろしたバスターの顔とは正反対。それでも、こいつは兄を愛していることに変わりが無いのだろう。どんなにぶつかり合おうとも。

 その日の夜。すっかり暗くなった空の下、樹上の枝に寝そべってバスターの方へ顔を向けた。隣の大枝に跨がるあいつは視線に気づくと暢気に手を振ってきた。本当にお人よしな奴だ。それに馬鹿がつく程優しい。だからあたしは、何時までもこいつと居られるのだと思う。
「おやすみ」
 口だけで囁き、視線を空へ戻す。
 ――あの後見つけた食糧庫でまたゾンビに襲われたことさえ、水に流しても良い気分で。


体力21→13/食糧34→32
アイテム:安全靴、治療薬/銀色の鍵(クリアフラグB)
※安全靴:【探索】時食糧減少を1点抑える(最低1)
※治療薬(ゾンビ化回復/使い捨て)
※ハーフゾンビ化(シェーラ):永久にゾンビ化しない、同行者を持てない

今日のシェーラ:【アクシデント】同行者が、足を痛めた家族に再会。残念だがここでお別れだ。【同行者】を連れている場合、一人失い、今までのお礼に食糧10を得る。連れていない場合、食糧-2。

今日のバスター:【アクシデント】食料庫発見、だが大量のゾンビがそばにいる! 今が12~23時なら抜け穴を発見し、食糧+5。それ以外ならゾンビに襲い掛かられ8のダメージ!
http://shindanmaker.com/23593

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